不動産担保ローンは住宅ローン返済中でも担保にできる?抵当権って?

一般的なカードローンよりも、比較的金利が安く高額な借り入れが期待できる不動産担保ローンを利用したいという人は多いはずです。

不動産担保ローンを検討する上で、重要なポイントは『自分の持っている不動産が、担保として使えるかどうか』という点です。

今回は、ローン返済中の物件は担保にできるのかどうか不動産を担保とする上で多く目にする「抵当権」とは一体なんなのか、この2点についてわかりやすく解説していきます。


(不動産担保ローンのことをまだよく知らない人は、↓の記事で不動産担保ローンのメリット・デメリットを解説しているので、参考にしてみてください。)

不動産担保ローンのメリットは?デメリットも併せて詳しく解説

2018.08.29

不動産担保ローンの仕組みをおさらいしよう

不動産担保ローンとは、ローンを契約する際に何かしらの物件や土地を担保としてお金を借りるローンです。

無担保ローンとは違い、不動産という担保があるため他のローンと比べて金利が安く融資の限度額も高くなる傾向にあります。

担保とは、「生じるかもしれない不利益に対して、それを補う保証」という意味であり、ローンを完済するまでの保険のようなものです。

担保にできる物件とその審査

担保とできる物件は、駐車場や更地といった土地・住宅やアパート・マンション・ビル・別荘といった物件でもどちらでも構いません。

不動産担保ローンの審査では、担保とした土地・物件の審査も行われますので、審査を通過することができれば担保として使うことができます。

担保とした物件に、本人がそのまま住み続けることも可能ですし、マンションやアパートなどのように他の人が住んでいても構いません。

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まずは、住宅ローンの仕組みを頭にいれておこう


「住宅ローンを完済できていない状態の不動産を、不動産担保ローンの担保として使うことができるのか」

という点をこの記事では解説していきますが、その前に住宅ローンの仕組みをしっかりと理解しておくことが重要となります。

住宅ローンでは非常に高額な融資が行われる

住宅を購入するという目的に限定したローンのことを「住宅ローン」といいます。

目的が限定されているローンのため、借り入れたお金は住宅購入以外に使うことはできません。

住宅を購入するというのは、服を買う・旅行に行くといった場合とは異なり、非常に高額な資金が必要となります。

銀行や消費者金融といった場所でお金を借りる場合、その人の信用情報や返済能力などを審査して貸し出す金額を決定していきます。

しかし、同じ人が住宅ローンを組むと他のローンでは借りることのできないくらいの高額なお金を借り入れることができます。

お金を貸す側の金融機関とすれば、2000万円3000万円といったお金を貸すのにはとても大きなリスクがあります。
数万円のカードローンなどとは違い、返済してもらえなかった場合の損害が計り知れないからです。

「購入した住宅」が担保に

ではなぜ、住宅ローンではそんなにも高額な資金を借りることができるのでしょうか?

その答えは『購入した住宅を担保としているから』です。

例えば、3000万円の住宅ローンを組んで新築の一戸建てを購入したとします。

するとこの住宅ローンを完済するまでのあいだ購入した住宅が担保となっており、万が一返済を行うことができなくなった場合、住宅を売却してローンの完済に充てるという条件のもとでローンを契約しているのです。

住宅という「担保」があるため、お金を貸す側としても安心して何千万単位のお金を貸すことができるのですね。

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『抵当権』って一体何?

不動産担保ローンについて調べていく中で、必ずと言っていいほど出てくるワードとして「抵当権(ていとうけん)」というものがあります。

これは、今回のテーマを解説していく上でも非常に重要なワードとなりますので、意味をしっかりと理解しておきましょう。

抵当権とは、「担保を売却し貸していたお金を回収する」権利

抵当権とは別名、担保権(たんぽけん)とも呼ばれ、『債務の担保とした物を、債権者に先立って債権の弁済を受ける権利』のことを意味しており、民法で定められた権利です。

噛み砕いてわかりやすくすると、『抵当権を持っている人は、担保を売却して貸していたお金を回収することができる』という意味です。

例えば、Aさんが自宅を担保に不動産担保ローンを契約した場合、自宅を担保とするにあたって自宅の抵当権をローン契約先である金融機関に設定します。

これにより、抵当権をもっているのはお金を貸している金融機関となります。

毎月のローン返済が滞ってしまいどうしても返済することができない場合、いよいよ抵当権が効果を発揮します。

自宅の所有者はAさんですが、抵当権は金融機関にあります。

抵当権では、「債権者(この場合はAさん)に先立って弁済を受ける権利がある」となっているので、金融機関はAさんの自宅を売却して、未納分となっているローン残高を回収することができるのです。

抵当権の発動はローンの返済が滞った場合のみ

これだけを読むと
「抵当権ってなんだか怖い」
「自宅を持ってかれちゃうかもしれないの?」
と思ってしまいますよね。

ご安心いただきたいのは抵当権を発動して担保物件を売却できるのは、ローンの返済が滞った場合のみとなっている点です。

毎月の返済が1日遅れただけですぐに自宅売却となるのではなく、延滞が続き返済が全くできない状態と判断された時や返済が遅れ金融機関からの連絡に全く対応しない場合などに行われます。

ただ一般的には、返済金額を一時的に減額する対応(リスケジュール・任意整理)などもあり金融機関も相談に乗ってくれるので、抵当権によって担保を売却されるケースというのは多くはありません。

第一抵当権と第二抵当権

抵当権にも「第一抵当権」、「第二抵当権」というものがあり、1つの担保に対して複数の抵当権を設定することができます。

第一抵当権がA銀行・第二抵当権がB銀行となっていた場合、売却して優先的にお金を回収することができるのはA社です。
B社は、第二抵当権つまり2番目となってしまうのでA社が回収して残った金額の中から債権を回収していく形となります。

つまり、第一抵当権に設定されていれば、貸した金額をすべて回収する可能性が高いですが、第二抵当権の設定となってしまうと、全額の回収は難しくなると考えられます。

一つの物件に、いくつまでの抵当権を設定できるかという制限はありません。

しかし、多くの金融機関が第一抵当権を希望し、第二抵当権以降の設定が行われることはほとんどないと言えるでしょう。

抵当権の設定を証明するのが「抵当権設定登記」

この抵当権とは、実は「口約束」でも効果を発揮してしまうのです。

とはいっても、口約束を証明することは難しく、裁判になった場合言った・言わないの水掛け論となってしまうこともあるでしょう。

抵当権を設定したことを公的な書類として残すために行われるのが『抵当権設定登記』というものです。

登記とは、法務局の登記簿に記載すること意味しており、各土地の細かい情報や所有者などが記載されています。

その登記簿に、抵当権の設定状態を登記することで、公的に『第一抵当権は貴方』という証拠になるのです。
この登記は一般の人でも行うことができますが、司法書士に依頼して行う人が大半を占めています。

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ローン返済中の物件も、担保にすることができる?

ここでようやく本題です。

「住宅ローンを完済できていない状態の不動産を、不動産担保ローンの担保として使うことができるのか」

という点ですが、ここで、先ほど説明した「抵当権」がカギとなってきます。

住宅ローン、不動産担保ローンそれぞれの金融機関が抵当権を設定

住宅ローンとは購入した住宅を担保としているため、『住宅ローン返済中の物件は、抵当権として住宅ローンを契約している金融機関が設定されている』ということになります。

この状態から不動産担保ローンを契約するとなると、『不動産担保ローンを契約する金融機関も抵当権の設定をする』ということになるのです。

つまり、1つの物件に
『第一抵当権として住宅ローンを契約した金融機関』
『第二抵当権として不動産担保ローンを契約した金融機関』
という2つの抵当権を設定することになるのです。

ここでポイントとなるのは、多くの金融機関が第一抵当権としての設定を希望しているという点です。

担保とする物件の価値や借り入れる金額にもよりますが、第一抵当権でないと貸していたお金をすべて回収できない可能性が高まるのです。

そのため、できることであれば「第二抵当権としてのローン契約は結びたくない」と考えるでしょう。

物件の価値によっては第二抵当権で不動産担保ローンを組める可能性が

しかし、中には物件の担保としての価値が高く、第一抵当権である住宅ローンの残高を差し引いてもかなりのお金が残るであろうという試算が出る物件もあります。

そのような場合には、第一抵当権が設定してある状態であっても、不動産担保ローンを契約することができるでしょう。

さらには、住宅ローンの残高によっても第二抵当権で回収できる金額は変わってきます。

住宅ローン返済中であっても、不動産担保ローンの担保にすることができるかどうかというのは、『不動産担保ローンの契約先金融機関が、第二抵当権でも良いと思ってくれるかどうか』と言いかえることができます。

不動産担保ローンを取り扱っている銀行やノンバンク系の金融機関は非常に多く存在します。

その中で、「住宅ローン返済中の物件は担保とすることができません」と断りを入れている所もありますが「住宅ローン返済中の物件であっても、審査次第では契約することができます」とする所の方が多いでしょう。

物件の価値、返済状況などが不動産担保ローンの条件に

各金融機関のホームページには、担保とできる物件の条件などが記載されています。

その中で、住宅ローン返済中の物件であっても担保とできるかどうかという質問の回答として
「不動産の評価額と、ローンの残高に一定の差があること」
「ローンの返済が6割以上進んでいること」
など、各金融機関によって異なりますが条件が付けられていることが多いです。

つまり第二抵当権以降の設定であっても、万が一物件売却となった場合に、貸したお金をしっかりと回収できるかどうかという点に重きを置いて見ているということでしょう。

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まとめ

不動産担保ローン住宅ローン抵当権の仕組みはわかりましたか?

ローンなど金融関係の商品には専門的な用語が多く出てくるため、難しい・ややこしいと思ってしまいがちです。

よく仕組みがわからないまま契約することのないように、少しずつで良いので知識を深め、自分にピッタリな契約先を見つけましょう。

 

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